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夏の夜のひとりラーメン

by kumami

(二〇一一年八月一〇日の日記より)

昨日の朝、ラッキーなことに座れた席でうたた寝しているうちに乗り過ごして遅刻寸前。

繁忙期に突入し、猛暑と疲労でバテ気味というか身体中の節々が痛い。

昨日は残業で、涼しいはずの場所で一日中Tシャツ姿でぐっしょり汗をかき続けた。

帰りのバスの中、疲れ果てて全身べたべたになっていた私のあたまの中にはラーメンが浮かんだ。

・・・食べたいんだろうきっと私はラーメンが食べたいんだろう・・・

・・・どうしよう節約生活・・・

がまんして帰宅して、冷蔵庫にあるもので簡単に料理して食べるべきなんだけど。

降りるバス停から数歩のところには、みんながおいしいと言っていたラーメン屋があるのだ。

バスを降りた私は、駅とは反対のラーメン屋へ向かってしまっていた。

店をのぞいて料金だけ見てこようと自分に言い訳しながら、私の足は迷うことなく店内に入っていた。

カウンターに座ってぐったりした身体を椅子にあずけ、もうご機嫌になりつつあった。

塩ラーメンを注文して、退屈しのぎに目の前のメニューの張り紙などをいろいろ見ていると、くわいやレンコンの入った餃子の文字が目について離れない。

しばらく考えて、ええいっ!と餃子も注文した。

店内には、カウンターにひとりラーメンの男女が数名。

塩ラーメンをおいしく食べているうちに、お客がけっこう増えた。

こぶりの餃子は感動するまもなくお腹に入っていった。

満足しながら暑いカウンターに存在している私は、ひとりであることも女であることも節約生活であることも忘れて、おいしく食べることに集中していた。

そしてビールの写真と文字から視線が離れず、ええいっ!と注文することを忘れようと努めていた。

暑い夏の夜 幸福な気持ちでピークの過ぎた通勤電車に乗り、汗臭いかにんにく臭いかをちょっと気にしながら、途中で空いた座席に座って無事帰宅したのだった。

なんとなく暑苦しい雰囲気の中途半端な大きさの月が、空に浮かんで熱い太陽の光をそのまんま反射していた。

部屋に着いた私はそのまんま扇風機の風の中。

布団にころがって犬や猫のように無防備に眠りながら、昔大好きだったアイツがこそこそと周辺を動き回っている夢を見ていた。

そういや、ラーメン屋のカウンターに後から座ったひとり女も、電車の座席から私の顔を見上げて数分凝視していたひとり女も、怖い顔してたなあ。

私もそうなのか?

★写真は二〇一六年十二月の仙台にて

ラーメン屋はたぶん、北海道ラーメン楓 平和島店だったと思います。

楓:http://www.ramen-kaede.com/heiwajima.html

(くわいやレンコン入りの餃子はもうやってないのかな・・・)

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