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海辺の生活 男は釣りで

by kumami

(二〇〇六年七月十五日の日記より)

朝、まだ涼しさが救い。

休日にしては少し早めに起きて、洗っておいたシーツやタオルケットや布団や枕を太陽に干した。

大物の洗濯も洗濯機にお任せして、コーヒーを入れる。

窓辺には太陽とコットンが生むなんともいい匂いが風に乗って部屋に入ってくる。

それが今日の至福その一。

その二。

コーヒーを飲みながら、アウトドア用の折りたたみイスにゆったり腰掛けて時間無制限で読書。

開高健の小説の続き。

昨日電車の中で読んだ小説の部分にあった。

女の部屋で寝てばかりいた男は女に促されて旅に出る。

旅先の自然の中で女と過ごし、毎日魚釣り。

さすが開高さん。

で、1匹目の魚を釣ったとき、男はこう思う。

「わたしは一瞬で更新された」

すごい、これが小説というものだと感動した。

好きなものが自分を救うんだ、やっぱり。

眠っている自分の中の生命力というか、気力というか、魂というか、エネルギーを復活させる。

明るいとはいえない小説に、この夏わたしははまっている。

車窓の外の流れる風景を見ながら、私にとってのそれはいったい何だろうと考えた。

本日の至福その三。

ミニストップの誘惑。

地物の野菜を買いに自転車で出掛けたついでに、支払いのためにコンビニに寄った。

ソフトクリームのおいしいミニストップ。

アップルマンゴーパフェの写真に心引かれる。

魂から手が出るほど食べたい欲望・・・・

写真を見つめてしばし立ちすくむ。

お持ち帰り決定。

折りたたみイスに座って至福~。

ほんとうにおいしかった。

ケチらなくて良かった。

マンゴーの固まりがごろごろ入っていて、ソフトクリームはあのおいしい味のままで。

もっといやっていうほど大きいといいのに・・・もちろん同じ値段で。

ぽっかりと宇宙に浮いた感じのひとり静かな夏の始まり。

海へは行かないの?自分に問う。

夕方薄暗くなってから、腰をあげて出かけてみた。

夏はまだ始まっていない気配。

いつものおそい散歩の人たちがいるだけの静かな海。

波だけは、満ち潮で元気良く大声で活動を続けていた。

薄い闇の中で、波の白さだけはくっきりと浮かんで見えた。

外はうちの部屋よりずっと涼しかった。

冷蔵庫・・・・がんばれ。

夕べゆでた枝豆がさや入り納豆になりそうな気配だぞ・・・

ちっともドライジンジャエールが冷たくないぞ・・・

★場所の情報など

写真は相変わらず茅ヶ崎海岸、二〇〇五年のもの。

カメラはオリンパスμ

(二〇〇五年~二〇〇六年は私にとって特別な時期だったのかなと、ここの作業をしながら思いました。あの頃のことばかり思い出しています。何気ない地味な生活だったのに、海がそばにあっただけの、そんな日々だったのに。それは私にとって本当に素晴らしい日々だったのもしれません。)

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